ルルアのアトリエ 〜アーランドの錬金術士4〜 レビュー

プレイステーション4(PS4) ルルアのアトリエ 〜アーランドの錬金術士4〜レビュー・感想のページです。
公式サイト(音量注意。)
発売日:2019年3月20日
対象年齢:B(12才以上対象)
コンテンツアイコン:セクシャル
評価:☆☆☆
レビュー掲載日:2020年4月2日

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ルルアのアトリエ 攻略 Wiki

アトリエシリーズ20作目にして、アーランドシリーズまさかの四作目。
これまでのアトリエシリーズは2〜3作で完結していたので、四作目が出たのはアーランドシリーズが初になります。
不思議シリーズ最終作のリディー&スールのアトリエの後に出た作品なので、主なシステムはそちらを改良した物が使われています。
時間制限も完全に廃止されました。
一作目のロロナのアトリエから時間がかなり経過したためか、
本作では前作のメルルのアトリエのエンディングからどれだけの時間が経過したのかは明確にされていません。

ストーリーはアーランド共和国の辺境にある田舎町アーキュリス。
この町で錬金術士の少女ルルアは偉大な錬金術士である母ロロナを超える錬金術士になるため、錬金術の勉強に日々励んでいた。
ある日、ルルアは一冊の本を拾う。その本は子文書アルケミリドル。なぜかルルアにしか読めない錬金術の本だった。
この日からルルアの錬金術士としての日々が本格的に始まる。

前作までの登場人物はロロナ、トトリ、メルル、ステルク、ミミ、ケイナ、パメラ、ちむどらごんが引き続き登場。
さらにロロナのアトリエからリオネラとコオルが、トトリのアトリエからピアニャが復帰。
戦闘メンバーに加わるのはロロナ、ステルク、ピアニャ、有料コンテンツのトトリとメルルの五人。

内容はアーランドの真実が明かされたり、世界を救う様な事が強調されていてシリアス寄りな感じがしますが、、
実際はルルアが様々な人たちと出会い、錬金術士としての成長していきながら、旅の途中で出会うスティアを助けるのが主な内容。
(スティアを助ける=アーキュリスを救う事にはなっている。)
ルルアが出会ったばかりのスティアを助けるのに必死になるのはプレイヤー側としては「なんで?」と思ってしまいますが、後半になると納得は行きます。
アーランドの真実の点に関してはこれまで殆ど触れていなかったアーランドの機械文明が少し明かされるくらい。
後半に登場する世界は住人と話すとまずい状態になっている事がわかりますが、
あくまでスティアを吸う事が目的で世界を救おうとはしないため、肝心な所は肩透かしな内容になってしまっています。

メルルのアトリエで描かれなかったロロナの精神面での成長が描かれたのは良いです。
本作ではルルアの母親としての一面も描かれ、同じく長年の目的を達成して成長したステルクと共に戦う姿を見れたのは嬉しい。
メルルの時と違い、本作のステルクはまともな性格に戻っているのでご安心を。

しかし、ストーリーが進むにつれてパーティーメンバー同士の会話が少なくなっていき、
イベントの殆どがルルアとスティアの会話ばかりになっていくので、他のメンバーの存在感が薄くなっていくのは寂しい。
錬金術士のロロナとピアニャはぼちぼち出番がありますが、他のメンバーはどんどん影が薄くなっていきます。
それでもパーティーメンバーはキャラクターイベントや個別エンディングがあるだけまだましです。

問題なのが過去シリーズの主人公だったトトリとメルルであり、この二人は本編シナリオの本筋にかかわらないため、
中盤で本編シナリオでの出番が終了し、以降はキャライベントか有料コンテンツのイベントのみの登場になってしまう。
また、リオネラとコオルが久々に登場しているのにロロナと会話するイベントがないのが謎。

エンディングはマルチエンド。選択式なので一周目で全てのエンディングを見る事が可能。

音楽はボーカル曲は非常に良いです。
ゲーム中の曲もガストらしく一定以上のクオリティはありますが、印象に残る曲はあまりありませんでした。

セーブ、ロード時間は早い。
稀にゲームが強制終了する時があるのでセーブはこまめに。

難易度は難易度が選択できますし、時間制限がないのでじっくり準備ができるので、単純にクリアするだけならそこまで難しくありません。
ただ、アルケミリドルの解読はヒントが曖昧なのでわかりにくい場面が存在します。
基本的にその章の内容はその章の中で全て解読可能になっているので、次の章に進んだのに解読できていないならどこかで逃している事になります。
リディー&スールで削除された各地の全体マップ表示と、フィールドで休んで時間を進める事が再び可能になっています。

難点は普通にクリアするだけならともかく、強いアイテムを作るとなると調合難易度の高さがシリーズ最高レベルで難しい&面倒で辛い。
まず、調合で特性引継ぎに必要なPPが多く、特性を引き継ぐのが難しい。
上位の特性は錬金レベルを最大にしても最大一つしか引き継ぐ事ができず、PP増加の特性を多く持った素材を使用しないといけない。
さらに調合品の品質、属性、覚醒効果なども考る必要があり、頭が痛くなります。
武器と防具は特性を引き継ぐのにPPは不要なので、特性を付けたいだけなら特性のついた材料を三つ用意すれば良いですが、完璧な装備品を作るとなると話は別です。
特性を別のアイテムに移し替えるのも覚醒効果に別のカテゴリを追加する効果(爆弾に中和剤カテゴリを付けるなど。)が出来る様になったためか、
レシピ通りで特性を移すのが難しくなっており、余計に頭を悩ませる原因に。

クリア後の追加要素が少なく、追加ボスも一体しかいないため、苦労して高性能の装備やアイテムを完成させても試す相手が殆どいません。
一応、リディー&スールのパルミラやテルミラ同様、倒す度にレベルの上がるボスではありますが。

アトリエシリーズらしい楽しさは健在ですが、どうも力を入れこんでいない節が見られます。
アーランドシリーズが本作で終わりなのかは不明。東の大陸の話が出てるのでそれでやれなくもないですが、
ロロナ&ステルクエンドがアーランドシリーズのトゥルーエンディングみたいな内容になっているので、本作で終わりの様な気もします。

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