シャリーのアトリエ Plus 〜黄昏の海の錬金術士〜 レビュー

プレイステーション・ヴィータ(PS Vita) シャリーのアトリエ Plus 〜黄昏の海の錬金術士〜レビュー・感想のページです。
公式サイト(音量注意。)
発売日:2016年3月3日
対象年齢:B(12才以上対象)
コンテンツアイコン:セクシャル
評価:☆☆☆
レビュー掲載日:2018年12月23日

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PS3で発売されたアトリエシリーズの16作目で、黄昏シリーズの3作目のシャリーのアトリエに、追加要素とPS3版のダウンロードクンテンツを収録した作品。
舞台は前作、エスカ&ロジーのアトリエのトゥルーエンディングから二年後。
アーシャのアトリエから10年もの月日が経過しています。
シャリステラ(ステラ)とシャルロッテ(ロッテ)の二人のシャリーのダブル主人公制になっています。
戦闘システムがアトリエシリーズの中でも評価が高いマナケミアシリーズのものをアレンジしたシステムになっているのも特徴の一つ。

ストーリーは黄昏で滅びゆく世界でオアシスの街として反映しているステラード。
だが、この水が豊かな街も黄昏によって水源が枯れ始めていた。
このステラードで故郷の村の水枯れを救うために訪れたシャリステラといつかビッグになる夢を持つシャルロッテの二人は出会い、親友になる。
そして二人は仲間達と共に様々な出来事や困難に対面し、やがて二人は黄昏に関わる錬金術士達と共に黄昏の真実に迫っていく事になる。

本作はアトリエシリーズとしては久しぶりに時間制限が廃止され、主人公のやりたい事「ライフタスク」をこなして進む様になりました。
前作ではダブル主人公制でもあまりシナリオに違いがありませんでしたが、
本作では二人の主人公が出会うのは中盤になってからなので、序盤は主人公によってストーリーが全く異なっています。
シャリステラは故郷のルギオン村から都会に来たステラが都会の荒波に苦闘する姿が描かれるシナリオ、
シャルロッテはビッグになる夢だけが空回りしていたロッテが、偶然出会ったウィルベルに弟子入りした事から少しずつ変わっていく日常を描いています。
中盤以降は中盤過ぎにある二人の主人公の喧嘩イベントとエンディング以外はほぼ同じです。
エンディングは各主人公で二つずつにトゥルーエンドの合計5種類に減ってしまいました。選択肢で選ぶのは変わりありません。

プラス版ではPS3版で放置された(らしい)黄昏に関するイベントが追加され、
その影響でPS3版では登場しなかったロジーとアーシャが加わり、黄昏シリーズの主人公5人が勢ぞろいし、黄昏に挑む事になります。
さすがに黄昏はすぐに解決できる問題ではないので、完全に解決したとは言えませんが、希望の持てる結末になっています。

音楽は相変らず良いです。

セーブ、ロード時間は早い。たまに一瞬だけ読み込む事がありますが。

難易度はアトリエシリーズで初めて難易度設定が可能になり、オプションでいつでも変更可能。
一番低いストーリーウォッチならそれほど苦戦はしません。
ただ、8章以降になると雑魚敵でもHPが一気に跳ね上がるので戦闘が面倒になります。
これはバーストモードで大ダメージを与えられるからだと思われます。
前作では使いにくかった必殺技は本作では必殺技ゲージを次の戦闘以降にも持ち越せるので使いやすくなりました。
その代り、必殺技ゲージは個別だった前作とは違い、全員共通になりました。

本作は全体的に物価が安い(水は貴重品なので少し高め。)ので、お金に困る事はありません。
錬成も本作では仲間の一人であるミルカのアトリエに依頼する形になったので有料になりましたが、
元の値段が安く、さらにミルカの交友値を上げてイベントを起こせばさらに安くしてくれます。
なので本作はお金に困るどころか逆にあまりがち。

難点はお約束と化してますが、イベントスキップができない事。早送りは可能です。
戦闘システムをマナケミアと同じ様なものにした結果、序盤の戦闘がやる事が少なくて面白くないという欠点も引き継いでしまいました。

本作では時間制限が廃止されましたがシステムがそれに最適化されておらず、
メインのライフタスクを全てこなすとその章ではフリーのライフタスクの条件が見れなくなる、
ステラードに帰ってくる度に次の章に進むかどうか聞いてくるなど面倒な仕様になっています。

サブイベントのフラグ管理も結構いい加減で、
中盤に主人公二人が喧嘩するイベント中に普通に二人が仲良く話しているイベントや、
仲直り後に発生するはずのイベントが喧嘩前に発生するなど、サブイベントの発生する順番がおかしい所がぼちぼち目立ちます。

黄昏シリーズ最終作にも関わらず、シリーズの中で一番問題点が多いですが、シナリオは決着がついて一安心と言った所でしょうか。
しかし、本編に関わらない追加イベントやダウンロードコンテンツの収録は良いのですが、
肝心の黄昏に関するシナリオをプラス版で追加するやり方は褒められた物ではありません。

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